防災グッズの置き場所はどこがいい?|1か所にまとめず玄関・寝室・収納の3か所に分ける

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防災セットを1つ買って、押入れの奥にしまう。よくある形ですが、これだと使う場面の半分でしか役に立ちません

災害の状況によって、必要なものは家の中でも変わります。この記事では、1つのセットに全部詰め込むのではなく、置き場所ごとに分ける考え方を整理します。

結論:3か所に分けると、どの状況でも手が届く

図:防災グッズを置く3か所

  • 玄関 すぐ持ち出せる最低限(避難する場合)
  • 寝る場所のそば 夜間、足元が見えない状態で使うもの
  • 普段の収納 水・食べ物・簡易トイレなど、自宅で数日過ごすためのもの

1か所にまとめようとすると、量が入り切らないか、逆に持ち出せない重さになります。

「防災セット」という1つの箱にまとめる発想が、そもそも無理をしています。使う場面が違うものを1つにまとめると、必要なときに必要なものが取り出しにくくなります。

なぜ1か所にまとめると失敗するのか

市販の防災セットは、基本的に「持ち出す」ことを想定して作られています。中身は軽さを優先して選ばれているので、自宅で数日過ごすための水や食べ物は、そもそも十分な量が入っていません。

一方で、水や食べ物を人数分・日数分きちんと備えると、持ち出せる重さをはるかに超えます。4人家族の3日分だけで、水だけで36Lです。

つまり、「持ち出す用」と「自宅で使う用」は、量の面で最初から両立しません。1つにまとめようとするから、どちらも中途半端になります。

玄関に置くもの(避難する場合)

図:玄関に置いておくもの

  • 市販の防災セット一式 説明書や中身を確認済みのもの
  • 懐中電灯 人数分あると助かります(別行動になる場面があります)
  • スリッパかサンダル 割れたガラスの上を歩く可能性があります
  • 現金(小銭を含む) 停電するとカードが使えないことがあります

ここに置くものは「すぐ手が届き、すぐ背負って出られる」ことが条件です。

玄関に置く分は、軽さを優先してください。水や食べ物を多めに入れたくなりますが、背負って歩けない重さになると、結局は置いていくことになります。

寝る場所のそばに置くもの

地震は寝ているときにも起こります。暗い中で足元が見えない状態を想定した備えが、この場所だけの役割です。

図:寝る場所のそばに置くもの/置かなくていいもの

置いておく

  • スリッパかサンダル(ガラスの破片対策)
  • 小さなライト(枕元で手が届く位置)
  • 軍手(割れたものを片付けるとき)
  • ホイッスル(閉じ込められた場合の合図)

ここには要らない

  • 水・食べ物(普段の収納で足ります)
  • 大きな防災セット一式(玄関で足ります)

量を欲張らないのがポイントです。ここに置くのは「朝まで待てないもの」だけで十分です。それ以外は、他の場所にある分で足ります。

普段の収納に置くもの(自宅で数日過ごす分)

ここが、最も量が必要な場所です。水・食べ物・簡易トイレは、玄関のセットには入っていないので、必ず別に確保してください。

図:普段の収納に確保する手順

1

人数分・日数分を計算する
水1人1日3L、食べ物1人1日3食が目安です
2

専用の棚は作らない
普段の買い置きと同じ場所に置きます
3

古いものから使う
ローリングストックで自然に入れ替わります
4

年1回、数を確認する
足りているか、期限が近いものが無いかを見ます

「防災用」として切り離すと存在を忘れます。普段の暮らしの延長で管理するのが続けやすいです。

必要な量の計算は家族4人の防災セット、水の期限管理は備蓄水の賞味期限、切らさずに回す方法にまとめました。

市販のセットを土台にする場合は、防災セットの中身リストで何が入っていて何が足りないかを先に確認しておくと、3か所への振り分けが決めやすくなります。

玄関に置く持ち出し用は、市販のセットを土台にすると早く形になります。中身が公開されているものを選べば、足りない分だけを買い足せば済みます。→ 防災士厳選の防災グッズ39点セット【ディフェンドフューチャー】

持ち家か賃貸か、一戸建てかマンションかでも変わる

住まい 変わるところ
マンション高層階 エレベーターが止まると水や食べ物を運ぶのが大変になります。普段の収納分を多めに
一戸建て 庭や物置があれば、簡易トイレや水など重いものをそちらに分散できます
賃貸の集合住宅 玄関前の共用廊下に物を置けない規約が多いので、玄関の中に収める必要があります

置き場所の考え方は同じでも、「玄関」「寝室」「収納」が具体的にどこを指すかは住まいによって変わります。一度、自宅の間取りで当てはめてみてください。

こんな方には向かないかもしれません

図:この記事の内容が合う人/合わない人

別の記事のほうが合います

  • まだ何も揃えていない(先に量の計算から)
  • 子ども用品の置き方を知りたい
  • 車中泊・避難所での寝具を知りたい

この記事の内容で足ります

  • 一式は揃えたが、1か所にまとめて置いている
  • 玄関のセットだけで足りると思っていた
  • 置き場所を見直したい

子ども用品は子供の防災グッズで必要なものは?、寝具の置き方は避難所と車中泊で眠れない理由に分けてまとめてあります。

よくある質問

Q. 3か所すべてに同じものを重複して置いてもいいですか

A. ライトなど軽くて安いものは重複させても問題ありません。ただし食べ物や水のような量が多いものを3か所に分散させると、結局どこにも十分な量が無い状態になるので避けてください。

Q. 賃貸で玄関に物を置くスペースがありません

A. 玄関のドアの内側に掛けられるタイプの防災セットもあります。床に置けなくても、壁面を使えば確保できます。これから買い足す場合の費用は、防災グッズはいくらかかるかにまとめています。

Q. 車にも置くべきですか

A. この記事では自宅の中の置き方を扱っています。車の中に置く分は、また別の考え方が必要になります。

Q. すべて見直すのにどれくらい時間がかかりますか

A. 一度に3か所すべてをやろうとすると大変なので、1か所ずつ、週末に分けて進めるのが現実的です。

まとめ

図:この記事の要点

  • 防災セットは1か所にまとめない。玄関・寝室・収納の3か所に分ける
  • 「持ち出す用」と「自宅で使う用」は、重さの面で最初から両立しません
  • 玄関は軽さ優先、収納は量を確保。役割を分けると、どちらも中途半端になりません
  • 寝室のそばは「朝まで待てないもの」だけで十分
  • 住まいの形(マンション/一戸建て/賃貸)で、具体的な置き場所は変わります

まず、いま持っている防災セットが、玄関・寝室・収納のどれに当てはまるかを分けてみてください。それだけで、置き場所の問題は半分片づきます。

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このサイトを書いている人

防災備蓄おじさん/防災備蓄ナビ

2011年の東日本大震災で両親が被災し、1週間を車の中で過ごしました。当時、実家には備蓄が何もありませんでした。それをきっかけに、東京の自宅と実家で同じものを備蓄し、気づいたことを共有してきました。その過程で分かったことをまとめています。

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