富士山噴火に備える備蓄リスト|東京に火山灰2〜10cm・2週間の想定から、家族4人で何を何個買うか

富士山噴火の降灰に備えて玄関に並べた備蓄品。ペットボトルの水、非常食、防塵マスク、ゴーグル、ほうき、土のう袋、ポータブル電源。窓の外には灰が降る東京の街 防災セット

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富士山が噴火すると、東京都の資料では2時間程度で火山灰が東京に届く可能性があり、国の想定では区部の大部分に2〜10cm程度以上積もります。雨が降れば3mmの灰で停電し、鉄道は微量で止まり、3cm積もると徒歩以外の移動が制限されます。

自治体のページは「マスクとゴーグルを用意し、できれば7日分以上備蓄を」までは書いてくれますが、家族4人で2週間、何を何個買えばいいかは書いていません。そこを、国と東京都の資料の数字から逆算して並べました。

結論:積もる灰の量で「止まるもの」が決まる。買う順もそれに合わせる

家族4人・2週間の目安(1人・1週間の方は4分の1、半分に)

順番 揃えるもの 根拠になる数字 家族4人・2週間の目安 揃え先
1 防塵マスク・ゴーグル 東京都:長時間の屋外はDS2/N95。目はゴーグル DS2規格マスク30枚、密閉型ゴーグル4個 楽天/Amazon
2 水 IVHHN:1人1日約4L。東京都:可能なら7日分以上 飲用3L×4人×14日=168L(まず7日分の84L) ふじざくら命水/楽天
3 食べもの 内閣府:1週間分より多く。宝永噴火は2週間続いた 168食。うち火も水も要らないものを1週間分 安心米/楽天
4 電気 東京都:降雨時3mm以上の降灰で停電 冷蔵庫と通信を動かす容量+充電し直す手段 Jackery/EcoFlow/BLUETTI/Dabbsson
5 火と主食を炊く手段 停電中の調理。岩谷産業:2人1日0.6〜0.7本 カセットボンベ20本、電気なしで炊ける鍋 魔法のかまどごはん/楽天
6 トイレ 東京都:降雨時は下水管が閉塞。停電で処理場が止まる 1人1日5回×4人×14日=280回分 スツーレ/楽天
7 家を灰から守るもの 東京都:室外機カバー、隙間をタオルで塞ぐ。5cmで室外機に不具合 室外機カバー、隙間テープ、ラップ、養生テープ 楽天/Amazon
8 灰を片づける道具 内閣府:ほうき・スコップ・シャベル。東京都:排水溝に流さない ほうき2本、ちりとり、土のう袋50枚、スコップ、ヘルメット 楽天/Amazon
9 明かり・情報・現金 IVHHN:電池式ラジオ、懐中電灯、多少の現金 ランタン2個+懐中電灯4本、ラジオ、小銭 楽天/Amazon
10 まとめて揃える 個別に買う時間がない方向け 防災セット1つ+上の1・7・8を足す ディフェンドフューチャー/あかまる防災

この記事の基準

東京都は「最低3日、可能なら7日分以上」、内閣府のガイドラインは「首都直下地震の1週間分より多く。宝永噴火は2週間続いた」です。この記事は家族4人が2週間、家から出ない前提で数を出しています。2週間分を一度に揃える必要はありません。まず1番のマスクとゴーグル、次に7日分の水と食料。灰が降ってからでは、東京都の資料にあるとおり「少量の降灰でも買い占めで売り切れ」になります。

備蓄リスト|家族4人・2週間で「何を何個」

灰が降っている間は家に留まるのが基本です。外に出るのは、買い出しか、家の周りの灰を片づけるときだけ。その前提で、上から順に揃えます。

1. 防塵マスク・ゴーグル|外に出る日の数だけ

東京都の資料は、やむを得ず外出するときは「顔への密着性が高いマスク」、長時間屋外で作業するなら「産業用として認証されたマスク(DS2やN95等)」が望ましい、としています。普段の不織布マスクは密着しないので、灰の細かい粒子が横から入ります。

枚数は「外に出る日×外に出る人」で決まります。家族4人が2週間家にいて、大人2人が買い出しや灰の片づけで1日おきに外へ出るなら、2人×7日=14枚。予備を入れて30枚入り1箱が目安です。子どもは外に出さない前提で、家の中で使う密着性の高い子ども用マスクを別に用意します。

DS2規格の防塵マスク(使い捨て・30枚前後)

国家検定のDS2は、東京都が名前を挙げている規格です。排気弁付きは息が楽で、灰の中で作業する日に向きます。サイズが合わないと密着しないので、家族の顔に合うものを1箱ずつ。

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目はゴーグルです。東京都は「ゴーグル等で目を保護」「コンタクトレンズは角膜を傷つける恐れがあるため、外して眼鏡を」と書いています。灰は細かくとがっているので、目に入ってこすると角膜に傷がつきます。眼鏡の人は、眼鏡の上からかけられるオーバーグラス型を選んでください。

密閉型ゴーグル(通気孔付き・眼鏡の上から可)

隙間のない密閉型で、曇り止めの通気孔があるもの。家族の人数分、4人なら4個。子ども用は顔幅が合うものを。

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2. 水|1人1日3〜4L。まず7日分、目標は2週間

IVHHN(国際火山健康ハザードネットワーク)の手引きは「1人1日約4リットル」、東京都は「最低3日、可能なら7日分以上」です。降灰で河川の水質が悪化すると浄水場に水質基準超過のリスクがあり、停電すれば給水所の燃料が切れます。断水は地震より長引く可能性があります。

飲用と調理で1人1日3Lとして、4人×14日=168L。2Lペットボトル84本、6本入りで14箱です。一度に置けない家がほとんどなので、まず7日分の84L(7箱)を置き、残りは定期配送で回します。

ウォーターサーバー(定期配送で常に予備がある状態にする)

富士山の天然水を定期配送するふじざくら命水。次のボトルが届く前提で使うので、未開封の水が常に家にある状態になります。届いたボトルをそのまま備蓄に回せます。

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サーバーを置かない人の箱買い(ふじざくら命水BIB)

同じ富士山の天然水を、サーバーなしの箱(バッグインボックス)で買う方法です。定期で届くので、届いた箱をそのまま備蓄に回せます。2週間分の水を一度に置けない家の、回す側の選択肢です。

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3. 食べもの|火も水も要らないものを1週間分、あとは普段の食品を厚く

内閣府のガイドラインは「首都直下地震対策では1週間分の備蓄が推奨されているが、降灰対策としては可能であればそれ以上」とし、理由に宝永噴火が2週間続いたことを挙げています。4人×3食×14日=168食。全部を非常食にする必要はなく、停電・断水でも食べられるものを1週間分(84食)、残りは米・乾麺・缶詰・レトルトを普段より厚く持つ形で足ります。

水で戻せる長期保存の主食(安心米)

停電と断水が重なった日のためのもの。5年前後の保存で、お湯がなくても水で戻せます。戻し方と必要な水の量は非常食は水だけで作れる?アルファ米の戻し時間・必要水量・選び方に。

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缶詰・レトルト・乾麺(普段の食品を厚く)

火が使える日はこちら。さば缶・ツナ缶・レトルトカレー・パスタを各1週間分。3日分・7日分の組み方は非常食おすすめ比較|3日分・7日分・家族人数別に選ぶ方法に。

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4. 電気|雨が降れば3mmの灰で停電する

東京都の資料で、電力は「降雨時3mm以上の降灰で碍子の絶縁低下による停電が発生」。数cm積もると火力発電所の吸気フィルタ交換で発電量も落ちます。停電すると水道・通信・下水も燃料切れで止まっていくので、電気は最初に切れて最後まで響くものです。

降灰中はソーラーパネルに灰が積もり、日照も落ちるので、太陽光で充電し直す前提が地震のときほど効きません。容量は大きめに、冷蔵庫と通信を優先します。容量の決め方はポータブル電源は防災用に何Wh必要?家電別に計算する早見表、2000Wh級3機種の実測は防災用ポータブル電源のおすすめを比較|2000Wh級3機種で冷蔵庫は何日動く?に。

ポータブル電源(1000Wh以上)

公式サイトは次のとおりです。拡張バッテリーを足せる機種なら、降灰が長引いたときに容量を増やせます。

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モバイルバッテリー(20000mAh・家族分)

東京都の資料も「モバイルバッテリーやポータブル電源」を名指ししています。スマホは情報源。1人1個。

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5. 火と主食を炊く手段|カセットボンベ20本と、電気なしで炊ける鍋

停電中の調理はカセットコンロです。岩谷産業の試算では2人分の食事で1日0.6〜0.7本。4人×14日なら17〜20本になります。製造から約7年持つので、20本置いても無駄になりません。

カセットボンベ(3本パック×7)

コンロは家にある家が多いので、足りないのはボンベです。20本を目安に、3本パックで7つ。

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電気もガスも使わずに炊ける鍋(魔法のかまどごはん)

タイガー魔法瓶の、新聞紙を燃やして炊く鍋です。ボンベを使わずに米が炊けるので、ボンベを湯とおかずに回せます。屋外か換気できる場所で使います。

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6. トイレ|280回分。降雨時は下水管が詰まる

東京都の資料は「降雨時、下水管の閉塞により、閉塞上流から雨水があふれる」「停電エリアの処理施設・ポンプで非常用発電設備の燃料切れが生じると、下水道の使用が制限される」としています。水が出ても流せない状況が起きます。1人1日5回×4人×14日=280回分。計算の根拠は簡易トイレは何回分いる?家族の人数と日数で計算する早見表、流していいかの確認手順は断水したトイレの流し方|流す前の確認手順と、流せないときの携帯トイレの使い方に。

携帯トイレ(凝固剤タイプ・100回分×3)

便座にかぶせて使うタイプ。100回分の箱を3つで足ります。防臭袋も同じ数だけ。

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7. 家を灰から守るもの|室外機カバーと隙間ふさぎ

東京都の資料は「室外機にカバーをかけることで、火山灰の侵入やエアコンの故障を防ぐ」「タオルなどを使用して隙間を塞ぐ」、影響の一覧には「5cm以上の堆積厚で空調設備の室外機に不具合」とあります。IVHHNの手引きは「壊れやすい電化製品にカバーをして、周囲の火山灰が完全になくなるまでカバーをはずさない」「湿ったタオルをドアのすき間や通気口に置く。すき間風が入る窓にはテープを張る」です。

エアコン室外機カバー(全体を覆うタイプ)

日よけの屋根型ではなく、全体を覆う袋型。降灰中はエアコンを止めてかぶせます。台数分。

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隙間テープ・養生テープ・ラップ

窓のすき間には隙間テープ、換気口には養生テープ。テレビやパソコンはラップで覆う(IVHHNの手引き)。ラップは食品用の大巻きで足ります。

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8. 灰を片づける道具|排水溝に流さない

灰は雪と違って溶けません。東京都の資料は「宅地内に積もった火山灰は自治体等の指示に従い、住民が協力して除去」「水に濡れると固まりやすく、排水溝が詰まる恐れがあるので排水溝に流さない」「ほうきや火山灰を入れる袋などの清掃用具を準備」としています。内閣府のガイドラインも「ほうき、スコップ・シャベル」を名指ししています。

区部で2〜10cm積もると、東京都全体で除灰が必要な量は約1.2億立方メートル(国の想定ケース2)。行政の回収は追いつかないので、自宅の周りは自分で袋に詰める前提です。

ほうき・ちりとり・土のう袋

灰は重いので、土のう袋は50枚。ゴミ袋だと破れやすいです。ほうきは掃く人の数だけ。

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スコップ・ヘルメット

10cm積もると、ほうきでは動きません。角スコップ1本。屋根に上る作業は転落の危険があるので、ヘルメットをかぶり、無理なら業者に頼むことを前提に。

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9. 明かり・情報・現金|停電が数日続く前提で

IVHHNの手引きは「電池式ラジオと予備の電池」「手さげランプや懐中電灯、予備の電池」「多少の現金(現金自動支払機や銀行が利用できない可能性あり)」を挙げています。気象庁の降灰予報(速報は噴火後5〜10分、詳細は20〜30分で6時間先まで)を受け取るには、スマホの電池と、電波が止まったときのラジオの両方が要ります。

10. まとめて揃える|セットに1・7・8を足す

個別に買う時間がない方は、防災セットを1つ置いて、この記事の1(防塵マスク・ゴーグル)、7(室外機カバー・隙間ふさぎ)、8(土のう袋・スコップ)を足すのが早いです。セットに入っているマスクは不織布のことが多く、降灰の作業用にはDS2を別に買ってください。

防災セット(防災士監修)

39点・44点の2種類。中身に「携帯トイレ」「ランタン」「保存水」が入っているかを先に確認してください。

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根拠1|積もる量で何が止まるか(東京都・内閣府の閾値)

東京都の特設サイトは、国のワーキンググループ報告(令和2年4月)をもとに、分野ごとの閾値を公表しています。

降灰量と影響(東京都「降灰による影響とは?」より)

分野 閾値 起きること
鉄道 微量 地上路線の運行が停止。地下路線も需要増と人員不足で停止や輸送量低下
電力 降雨時3mm以上 碍子の絶縁低下で停電。数cm以上で火力発電所の発電量低下
航空 0.4mm/2mm 0.4mmで除灰を検討、2mm以上で除灰が必要。作業まで滑走路が使えない
道路 乾燥時10cm・降雨時3cm 二輪駆動車が通行不能。それ未満でも視界不良と渋滞
室外機 5cm以上 空調設備の室外機に不具合
上水道 (量の記載なし) 河川の水質悪化で浄水場に水質基準超過のリスク。停電で給水所の燃料切れ
下水道 降雨時 下水管の閉塞で雨水があふれる。停電で処理施設が止まる
木造家屋 降雨時30cm以上 火山灰の重みで倒壊するものが発生
物資 少量でも 買い占めで食料・飲料水が売り切れ。交通支障で配送困難

停電の閾値が3mm、道路が3cmです。「電気は真っ先に止まり、車はその後、鉄道は最初から」という順番が、この表から出ています。1〜4番を先に置く理由です。

根拠2|「徒歩以外の移動手段が制限」される3cm

内閣府「首都圏における広域降灰対策ガイドライン」(令和7年3月)は、被害を4つのステージに分け、ステージ2と3を「徒歩以外での移動手段が制限(降灰量3cm以上)」と定義しています。住民は「原則として備蓄等を活用して自宅等で生活を継続」、ステージ3になると「備蓄だけでは対応が困難」なので国と自治体が物資供給ルートを確保する、という組み立てです。

自転車も使えない

地震では電動自転車が移動手段になりますが、降灰では3cm以上で徒歩以外が制限され、道路上の灰で二輪は転倒します。首都直下地震と富士山噴火では備えの中身が変わる部分で、この記事が電動自転車を挙げていないのはそのためです。

根拠3|備蓄の量は「1週間より多く」。宝永噴火は16日間

ガイドラインの原文はこうです。「首都直下地震対策では1週間分の備蓄が推奨されているが、降灰対策としては、噴火の長期化等の可能性もあることから、可能であればそれ以上の備蓄を行うことが望ましい(富士山の宝永噴火では2週間継続)」。要配慮者のいる世帯は「物資・燃料等を多めに備蓄しておく」とも書かれています。

「何日分」の根拠を並べる

出どころ 日数 言い方
東京都 降灰特設サイト 最低3日、可能なら7日分以上 「可能な限り備蓄を行うことが大事」
内閣府 降灰対策ガイドライン 1週間より多く 「可能であればそれ以上の備蓄を行うことが望ましい」
宝永噴火(1707年) 16日間 断続的に続いた。国の想定ケース2のモデル
この記事 14日 家族4人が家から出ない前提。まず7日分から

宝永噴火は1707年(宝永4年)の冬に南東斜面から始まり、16日間断続的に続きました。噴出物は推定1.7立方キロメートル、江戸から100km以上離れた房総半島にまで灰が降っています。国の想定ケース2は、この宝永噴火をモデルにしたものです。

根拠4|灰が届くまで2時間。降灰予報の3段階

東京都の資料は「風向きなどにもよりますが、2時間程度で火山灰が東京まで到達する可能性」としています。買い出しに行く時間はありません。気象庁は、噴火の可能性が高まった火山では噴火前でも3時間おきに降灰予報(定時)を出し、噴火後は5〜10分で速報、20〜30分で6時間先までの詳細を出します。埼玉県の資料によると、予報が出るのは0.1mm以上の降灰が予測される噴火です。

買ったあと|降り始めたらやること

東京都・IVHHNの手引きから、家でやる順番

こんな方には向かないかもしれません

前提が合わない場合

よくある質問

Q. 富士山噴火に備えておくものは、地震の備えと何が違いますか

足すのは防塵マスク(DS2)・密閉型ゴーグル・室外機カバー・土のう袋とスコップの4つ、増やすのは水と食料の日数(7日→2週間)です。地震の備えがある家は、この記事の1・7・8を足せば足ります。

Q. 備蓄は何日分ですか

東京都は「最低3日、可能なら7日分以上」、内閣府は「1週間より多く」。ここでは2週間を目標にしていますが、まず7日分からで構いません。

Q. 富士山が噴火したらスマホは使えませんか

東京都の資料では、噴火直後は利用者増で電話がつながりにくくなり、降雨時に灰がアンテナに付着すると通信を阻害、停電が続いて基地局の非常用発電設備の燃料が切れると通信障害になります。すぐ使えなくなるのではなく、停電が長引くと止まる、という順番です。モバイルバッテリーと、電波が止まったときのラジオの両方を置く理由です。

Q. 普通のマスクではだめですか

東京都は「顔への密着性が高いマスク」、長時間の屋外作業は「DS2やN95等」としています。家の中で短時間なら密着性の高い不織布で、外で作業する日はDS2と分けてください。マスクがないときはハンカチで代用、とも書かれています。

Q. 東京以外でも備えが要りますか

埼玉県は県南で最大2〜10cm、その他の地域で最大2cm未満の降灰の可能性を示しています。神奈川・千葉も国の想定図に入っています。宝永噴火では房総半島まで灰が降りました。首都圏の方は同じ備えで構いません。

まとめ

この記事の要点

  • 東京に灰が届くまで2時間程度。区部の大部分に2〜10cm。買い出しに行く時間はない
  • 雨が降れば3mmで停電、鉄道は微量で停止、3cmで徒歩以外の移動が制限。電気→車→物流の順に止まる
  • 備蓄は1週間より多く。宝永噴火は16日間。上の目安は家族4人・2週間で、水168L・食168食・トイレ280回・ボンベ20本
  • 地震の備えに足すのは、DS2マスク30枚・密閉型ゴーグル4個・室外機カバー・土のう袋50枚とスコップ
  • 灰は排水溝に流さない。自転車は使えない。コンタクトは眼鏡に
  • 一度に揃えない。マスクとゴーグル→7日分の水と食料→電気→残り、の順で

いつ噴火するかは誰にも分かりません。分かっているのは、灰が何cm積もると何が止まるかと、国が家庭に求めている日数です。その2つで、買う順番と数は決められます。

この記事で確認した一次情報

出典(名称のみ)

  • 東京都総務局総合防災部「Tokyo富士山降灰特設サイト」降灰に備えるためには?/降灰による影響とは?/富士山の噴火を知る……2時間程度で到達、DS2・N95、コンタクト→眼鏡、室外機カバー、排水溝に流さない、最低3日・可能なら7日分以上、分野別の閾値、ケース2の想定と除灰量
  • 内閣府「首都圏における広域降灰対策ガイドライン」(令和7年3月28日公表)……4つのステージ、徒歩以外の移動手段が制限(3cm以上)、備蓄は1週間より多く、宝永噴火2週間、防塵マスク・防塵ゴーグル・ほうき・スコップ
  • 内閣府 中央防災会議「大規模噴火時の広域降灰対策について―首都圏における降灰の影響と対策―」(令和2年4月)……ケース2で区部の大部分に2〜10cm程度以上、都内の除灰量約1.2億立方メートル
  • 埼玉県危機管理防災部「火山灰対策」……県南2〜10cm・その他2cm未満、気象庁の降灰予報は0.1mm以上
  • IVHHN(国際火山健康ハザードネットワーク)「降灰への備え」防災科学技術研究所訳……飲用水1人1日約4L、電化製品のカバー、掃除機のフィルター、現金、慢性の呼吸器疾患
  • 岩谷産業「ご存じですか?カセットボンベの備蓄目安」……2人分1日0.6〜0.7本、製造から約7年

このサイトを書いている人

防災備蓄おじさん/防災備蓄ナビ

2011年の東日本大震災で両親が被災し、1週間を車の中で過ごしました。当時、実家には備蓄が何もありませんでした。それをきっかけに、東京の自宅と実家で同じものを備蓄し、気づいたことを共有してきました。その過程で分かったことをまとめています。

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