防災備蓄は冬に何を足す?停電した夜に家の中で暖を取る道具の選び方

停電した冬の夜、ポータブル電源につないだ電気毛布と寝袋を用意した寝室 衛生・トイレ・防寒

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冬の夜に停電すると、エアコンだけでなく、石油ファンヒーターやガスファンヒーターも止まります。どれも動かすのに電気を使うからです。家の中がいちばん冷えるのは、明かりも暖房も消えたその夜です。

冬の備蓄に足すのは2つです。電気がなくても動く暖房を1台と、寝るときに体を温める電気毛布か寝袋。暖房は、カセットこんろ用のボンベで動くカセットガスストーブなら、今あるボンベの備蓄をそのまま燃料にできます。

停電すると止まる暖房、止まらない暖房

家にある暖房は、停電の夜に使える?

暖房 停電したら 理由
エアコン 止まる 電気で動く
石油ファンヒーター・ガスファンヒーター 止まる 点火と送風に電気を使う
こたつ・電気毛布・ホットカーペット 止まる(ポータブル電源があれば使える) 電気で動く
電源コードのない石油ストーブ 使える 電池などで点火し、灯油で燃える
カセットガスストーブ 使える 電池も電源コードも使わない(イワタニ「マイ暖」など)

家の暖房がエアコンとファンヒーターだけなら、停電した夜に使える暖房は1つもありません。まずここを確かめてください。家のガスがプロパンガスなら、ファンヒーターのほかに停電で止まるガス器具(給湯器など)と使えるガス器具をプロパンガスは災害時に使える?地震や停電の夜に家で確かめることに分けました。

電気のいらない暖房は3つ|燃料と使える時間で選ぶ

停電した夜に使える暖房の比べ方

カセットガスストーブ 電源のいらない石油ストーブ ポータブル電源+電気毛布
燃料 カセットボンベ(こんろと共通) 灯油 ポータブル電源の電気
使える時間の目安 ボンベ1本で約3時間20分(マイ暖・標準運転) 灯油の量しだい 1000Whで中なら約30時間(下で計算)
暖まる広さ 木造3畳・コンクリート4畳まで(マイ暖) 部屋全体 布団の中だけ
寝ているあいだ 使わない(消して寝る) 使わない(消して寝る) 使える
向いている家 マンション・灯油を置きたくない家 すでに石油ストーブがある家 ポータブル電源がある家

マイ暖の数字は、気温20〜25℃で、標準運転でボンベ1本を使い切るまでの岩谷産業の実測値です。寒い部屋ではもっと短くなります。電気毛布の時間は、椙山紡織の電気毛布NA-013Kの商品ページにある1時間あたりの消費電力量(中 約27Wh)と、ポータブル電源の変換のロスを15%として計算しました(1000Wh×0.85÷27Wh≒31時間)。

起きている時間はカセットガスストーブ

家族が1つの部屋に集まって過ごすなら、カセットガスストーブ1台で足元と手元を温められます。燃料がカセットこんろと同じボンベなので、灯油を別に買って置いておく必要がありません。

岩谷産業 カセットガスストーブ ポータブルタイプ マイ暖III CB-STV-MYD3 アイボリー

停電した夜の暖房のおすすめ

岩谷産業 カセットガスストーブ ポータブルタイプ マイ暖III CB-STV-MYD3 アイボリー

電池も電源コードも使わないカセットガスストーブです。ボンベ1本で標準運転なら約3時間20分、弱運転なら約3時間55分(岩谷産業の表記、気温20〜25℃)。不完全燃焼防止装置・転倒時消火装置など4つの安全装置が付いています。暖まる広さは木造3畳・コンクリート4畳まで(温暖地基準)なので、家族は1つの部屋に集まって使います。

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使うときの決まり

日本ガス石油機器工業会は、ガスストーブの使用中は1時間に1〜2回、1〜2分の換気をするよう求めています。窓やドアを2か所以上開けると、短い時間で空気が入れ替わります。換気が足りないと、不完全燃焼による一酸化炭素中毒のおそれがあります。暖房機の温風にあたる場所で寝ないことも、同じ資料に書かれています。寝る前には消して、電気毛布か寝袋に切り替えると決めておいてください。

暖房にもボンベを使うなら、調理の分とは別に数えます。マイ暖を夜に3時間ずつ使うなら1日1本、1週間で7本。調理の分(1人1週間約6本)と冬の使い方は防災備蓄のカセットボンベは何本?1人1週間6本、冬は1.5倍。家族の人数別の本数と置き場所にまとめました。

寝るときは電気毛布|火を使わないので一晩つけておける

夜は火を消して寝ます。そこで役に立つのが電気毛布です。火を使わないので寝ているあいだも使え、消費電力が小さいので、ポータブル電源と組み合わせやすい家電です。

洗える 電気掛敷兼用毛布 ダブルサイズ 188×130cm 室温センサー スライド式コントローラー付き NA-013K 日本製 sugiyama 椙山紡織 敷き毛布 掛け毛布 掛け敷き 暖房 電気毛布

寝るときの電気毛布のおすすめ

洗える 電気掛敷兼用毛布 ダブルサイズ 188×130cm 室温センサー スライド式コントローラー付き NA-013K 日本製 sugiyama 椙山紡織 敷き毛布 掛け毛布 掛け敷き 暖房 電気毛布

掛けても敷いても使える188×130cmの日本製の電気毛布です。商品ページの表記では、1時間あたりの消費電力量が弱 約5Wh・中 約27Wh・強 約50Wh。1000Whのポータブル電源なら、中で一晩8時間使っても約220Whで、何晩か続けて使えます。丸洗いでき、室温センサー付きです。

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ポータブル電源の容量の決め方はポータブル電源は防災用に何Wh必要?家電別に計算する早見表に、1000Wh級の比較はポータブル電源1000Whのおすすめを比較|Jackery 1000 New V3とEcoFlow DELTA 3 Classicはどのくらい使える?に書きました。電気毛布の下に銀マットや段ボールを1枚敷くと、床からの冷えが減って、弱でも暖かく眠れます(避難所と車中泊で眠れない理由|硬さより先に効くのは「床からの冷え」)。

暖房がないときに体を温めるもの

暖房が使えない時間のために置いておくもの

  • 寝袋:布団の上から掛けても使える。下にもう1枚敷くのが前提
  • 毛布とアルミシート:毛布の内側にアルミシートを1枚重ねる
  • 使い捨てカイロ:人数×日数分。貼るタイプと貼らないタイプを両方
  • 帽子・ネックウォーマー・厚手の靴下:首・手首・足首を覆う
  • 湯たんぽ:カセットこんろでお湯を沸かせば、電気がなくても使える

こんな方には向かないかもしれません

前提が合わない場合

  • 寒冷地で、家全体を暖める必要がある家。カセットガスストーブの暖房のめやすは3〜4畳までです。電源のいらない大きめの石油ストーブと灯油の備蓄を先に考えてください
  • 乳児や高齢の家族がいて、こまめな換気が難しい家。火を使わない電気毛布とポータブル電源を中心にしてください

よくある質問

Q. エアコンをポータブル電源で動かせませんか

暖房のエアコンは消費電力が大きく、ポータブル電源ではすぐに電気がなくなります。夏の冷房で試算した結果は夏の停電でエアコンは動かせる?ポータブル電源で現実的にできることにあります。冬は、エアコンではなく電気毛布に電気を回すほうが長く持ちます。

Q. カセットガスストーブは寝ているあいだも使えますか

寝る前に消してください。日本ガス石油機器工業会は、使用中の定期的な換気と、温風にあたる場所で寝ないことを求めています。寝ているあいだは換気ができないので、火を使わない電気毛布に切り替えます。

Q. 石油ストーブがある家は何を足せばいいですか

電源コードのない型なら、そのまま停電でも使えます。足すのは灯油の予備と、点火用の乾電池です。ファンヒーター型は停電で止まるので、カセットガスストーブか電気毛布を足してください。

まとめ

この記事の要点

  • 停電するとエアコンもファンヒーターも止まる。電気のいらない暖房が1台もない家が多い
  • 起きている時間はカセットガスストーブ。マイ暖はボンベ1本で約3時間20分、3〜4畳まで
  • 使用中は1時間に1〜2回換気し、寝る前に消す
  • 寝るときは電気毛布。中なら1時間約27Whで、1000Whのポータブル電源で約30時間
  • 暖房に使うボンベは調理とは別に、夜3時間なら1日1本

今夜、家にある暖房が停電しても使えるかを1台ずつ確かめてください。1台もなければ、カセットガスストーブと電気毛布のどちらかを足すだけで、停電した冬の夜でも、家族が1つの部屋で温まって眠れる状態になります。

この記事で確認した一次情報

出典(名称のみ)

  • 岩谷産業「カセットガスストーブ ポータブルタイプ“マイ暖” CB-STV-MYD3」……電池も電源コードも使わない、連続燃焼時間(標準約3時間20分・弱約3時間55分、気温20〜25℃の実測値)、4つの安全装置、暖房のめやす(木造3畳・コンクリート4畳)
  • 一般社団法人 日本ガス石油機器工業会「ガスファンヒーター・ガスストーブの安全な使い方」……1時間に1〜2回(1〜2分)の換気、2か所以上の開口部、一酸化炭素中毒のおそれ、温風にあたる場所での就寝禁止
  • 椙山紡織 電気掛敷兼用毛布 NA-013K の商品ページ(楽天市場・Amazon)……消費電力80W、1時間あたりの消費電力量(弱約5Wh・中約27Wh・強約50Wh)
  • 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」……カセットボンベ1人1週間およそ6本

このサイトを書いている人

防災備蓄おじさん/防災備蓄ナビ

2011年の東日本大震災で両親が被災し、1週間を車の中で過ごしました。当時、実家には備蓄が何もありませんでした。それをきっかけに、東京の自宅と実家で同じものを備蓄し、気づいたことを共有してきました。その過程で分かったことをまとめています。

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