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南海トラフや首都直下の報道を見るたびに、3日分や1週間分では足りない気がして、1ヶ月分を考えはじめる。ただ、1週間分のリストを4倍にすると、2人暮らしでも水だけで2L×96本になり、置く場所がありません。
1ヶ月分は、全部を同じように積む必要はありません。米・乾麺・簡易トイレ・ボンベは1ヶ月分を置ける大きさです。いちばんかさばる水は1週間分を置いて、そのあとは給水所でもらう前提にすれば、ふつうの家でも1ヶ月を見通せます。
そもそも1ヶ月分はいる?国の目安との差
農林水産省の目安は、最低3日分〜1週間分×人数分です。同じガイドは、ハザードマップなどでお住まいの地域の状況を確かめて、2週間分など多めに備えることも大切としています。1ヶ月分は、国の目安より多い量です。
なので順番は、まず1週間分を完成させること。そのうえで、置き場所に余裕のある物から1ヶ月へ延ばしていきます。1週間分の中身は2人暮らしの防災備蓄リスト|農水省の「大人2人・1週間分」をそのまま買う量と、リュックを1人1つにする理由(大人2人の例)と非常食おすすめ比較|3日分・7日分・家族人数別に選ぶ方法にまとめました。
1ヶ月分にすると、1人あたりどれくらい?
1人・30日分の量(国の目安から計算)
| もの | 1人・1ヶ月の量 | 置き場所の大きさ | 1ヶ月分を置く? |
|---|---|---|---|
| 水(飲み水・調理用) | 90L(2L×45本) | 6本入りの箱で7箱半 | 置かない。1週間分+給水袋 |
| 米 | 約6.75kg(1食75g×90食) | 5kg袋+2kg袋 | 置ける |
| カセットボンベ | 約26本(冬は約39本) | 3本パックで9〜13個 | 置ける(室内40℃以下) |
| 簡易トイレ | 150回分(1日5回) | 凝固剤タイプなら箱1〜2つ | 置ける |
| 缶詰・レトルト | 1日2〜3個として60〜90個 | 段ボール2〜3箱 | 普段の買い置きで回す |
計算の元は、水が1人1日およそ3L、米が1人1食75g程度(どちらも農林水産省)、ボンベが1人1週間およそ6本(同)、簡易トイレが1人1日5回です。2人暮らしなら、表の量を2倍にしてください。
水は1ヶ月分を置かない|1週間分と、背負える給水袋
1人90Lの水は、2Lのペットボトル45本です。2人なら90本。これを置ける家はほとんどありません。
断水したあとは、自治体が水を配ります。たとえば東京都水道局は、自宅からおおむね半径2km以内に1か所(都内213か所)の「災害時給水ステーション」で、成人が1日に必要な3Lを目安に配るとしています。水道施設などに貯めてある水は、都民の約3週間分以上です。
同じページは、取りに行くときの容器として、3Lの水は重いので背負えるタイプの給水袋や、空のペットボトルとリュックを勧めています。家に置く水は1週間分にして、給水袋を人数分そろえておけば、2週目からは給水所で足していけます。お住まいの自治体の給水所の場所は、防災マップや水道局のサイトで今のうちに確かめてください。
家に置く1週間分の水を、普通の天然水と防災備蓄用でどう分けるかは天然水と「防災備蓄用」の違いは?中身は同じで、変わるのはボトルと期限。置き場所で選び分けるに書きました。
1ヶ月分を置ける物|米・乾麺・トイレ・ボンベ
- 米:1人1ヶ月で約6.75kg。5kg袋と2kg袋で足ります。農林水産省の例どおり「1袋使ったら1袋買い足す」で回せば、古くなりません
- 乾麺:そうめん・パスタは軽くて場所を取らない。ゆで水が要るので、水の少ない時期は短時間でゆでられるものを選びます
- 簡易トイレ:1人1ヶ月150回分。凝固剤と袋のタイプなら100回分でも箱1つ程度です。数え方は簡易トイレは何回分いる?家族の人数と日数で計算する早見表
- カセットボンベ:1人1ヶ月で約26本。米を炊くのに使うので、米を1ヶ月分にするならボンベもそろえます。置き場所と期限は防災備蓄のカセットボンベは何本?1人1週間6本、冬は1.5倍。家族の人数別の本数と置き場所
米を1ヶ月分にするときの注意
米を炊くには水と火が要ります。水を節約したいなら、研がずに炊ける無洗米にしておくと、給水所でもらった水をそのまま炊飯に回せます。湯せんだけで食べられるパックご飯は、水が少ない最初の数日に回すと使い分けができます。
缶詰・レトルトは、普段の買い置きで1ヶ月に近づける
おかずを1ヶ月分まとめて買うと、期限切れが一度に来ます。普段から食べている缶詰やレトルトを、いつもより1〜2週間分多く持っておき、古い物から食べて同じ物を買い足す(ローリングストック)と、気づいたときには1ヶ月に近い量が家にある状態になります。続け方は防災の備蓄が続かない人へ|「防災の日」ではなく「動けない日」を基準にすると回りはじめるに書きました。
こんな方には向かないかもしれません
- 近くに給水所がない、または坂や階段が多くて水を運ぶのが難しい家。この場合は水も2週間分以上を置く前提で、置き場所から考えてください
- 乳幼児や持病のある家族がいる家。粉ミルクの水や薬など、給水所の水では代わりにならない物は、人数分を多めに置いてください
- 富士山の噴火で火山灰が積もる想定の地域。降灰で停電すると給水所が止まることもあるので、水も2週間分以上を置く前提で考えてください(富士山噴火に備える備蓄リスト|東京に火山灰2〜10cm・2週間の想定から、家族4人で何を何個買うか)
よくある質問
Q. 1ヶ月分をそろえるのに、いくらかかりますか
米・乾麺・缶詰は普段の食費の前倒しなので、新しく増えるのは主にボンベ、簡易トイレ、給水袋です。防災グッズ全体の予算の考え方は防災グッズはいくらかかる?1万円・3万円・5万円で揃えるものと買う順番にまとめました。
Q. 2週間分なら、水も全部置けますか
1人2週間で42L(2L×21本)。2人なら42本で、6本入りの箱で7箱です。押し入れ1段に収まる家なら置けます。それ以上は給水所と組み合わせるのが現実的です。
Q. 電気はどうしますか
停電が長引くと、スマホの充電と明かりが先に困ります。ポータブル電源の容量の決め方はポータブル電源は防災用に何Wh必要?家電別に計算する早見表に、明かりの数は防災用の明かりは懐中電灯とランタン、両方いる?必要な個数とルーメンの目安に書きました。
まとめ
- 国の目安は最低3日分〜1週間分。地域によっては2週間分。1ヶ月分はそれより多い量
- 1人1ヶ月で水90L・米約6.75kg・ボンベ約26本・簡易トイレ150回分
- 水は1週間分を置き、2週目からは給水所でもらう。背負える給水袋を人数分
- 米・乾麺・トイレ・ボンベは1ヶ月分を置ける。米は無洗米にすると水が浮く
- 缶詰・レトルトは、普段の買い置きを1〜2週間分多くして回す
まず家の1週間分がそろっているかを確かめて、次に給水袋を人数分と、近くの給水所の場所を確認してください。そこまで終われば、米とトイレとボンベを買い足すたびに、1ヶ月分へ少しずつ近づいていきます。
この記事で確認した一次情報
- 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(あって良かった!家庭備蓄の実践アイデア)」……最低3日分〜1週間分×人数分、地域の状況に応じて2週間分など多めに、1人1日およそ3L、米1人1食75g程度、ボンベ1人1週間およそ6本、1袋消費したら1袋買い足す
- 東京都水道局「災害時に水を配る場所 ~災害時給水ステーション~」……おおむね半径2km以内に1か所・都内213か所、成人1日3Lを目安に給水、背負えるタイプの給水袋、都民の約3週間分以上の飲料水を確保
- 一般社団法人 日本ガス石油機器工業会「10月7日は『カセットこんろとボンベの日』」……寒い季節は真夏の1.5倍くらい、室内40℃以下で保管
- 内閣府「防災情報のページ」……家庭での備蓄は最低3日分、可能であれば7日分(簡易トイレの回数の考え方は当サイトの別記事で使用)



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