防災備蓄のラップはどれを選ぶ?幅・長さと、何本あればいいか

断水した日の食卓で、お皿や小鉢にラップを敷いて使い、防災バッグにラップを別の小袋で入れている様子 衛生・トイレ・防寒

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「ラップは防災に役立つ」と聞いて調べてみると、お皿に敷く、おにぎりを包む、体に巻いて寒さをしのぐ…と、使い方はたくさん出てきます。でも、「それで、どのラップを何本買っておけばいいの?」という答えは、なかなか見つからないですよね。

答えはシンプルです。防災バッグには22cm幅・50m巻きの「防災クレラップ」を1本。家に置く分は、普段使っているラップを1本多くストックしておけば十分です。家族4人の1週間分なら、お皿に敷く分を計算しても約25mなので、50m巻きが1本あれば足ります。

あとは、置き場所と交換の時期だけ押さえておけば、いざというときに「黄ばんでべたついて使えない」ということもありません。

災害のときにラップを使う場面

メーカーのクレハは、NPO法人日本防災環境の監修で、災害のときのラップの使い方をまとめています。水が止まったときと、ごみや衛生の困りごとに強いのが、ラップの得意なところです。

災害のときのラップの使い方(クレハのまとめから)

  • お皿に敷く・巻く:洗い物を減らして、限られた水を節約する
  • おにぎりを包む:手を洗えないときも、直接さわらずに食べられる
  • ごみを包む:おむつや生ごみのにおいが広がるのを抑える
  • 新聞紙を体に巻いて留める:テープがなくても固定でき、体温を保つ
  • 手袋・ひもの代わり:汚れた物を片づける、束ねてひもにする
  • スマホを包む:雨の中で使うときの一時的な水よけ(完全防水ではない)

けがの手当てに使うとき

クレハは、包帯などがどうしてもないときに、けがの応急的な手当てや三角巾の代わりに使えるとしています。ただし「あくまで応急的な使用に限り、速やかに医療機関や専門家による治療を」と注意書きがあります。手当てに使ったら、できるだけ早く受診してください。

防災用のラップは「幅」と「長さ」で選ぶ

ラップの箱に書いてあるのは、幅と長さです。防災用に選ぶときは、この2つを置き場所に合わせます。

幅と長さの選び方

22cm幅 30cm幅
向いている置き場所 防災バッグ(箱が短くて入れやすい) 家の台所(普段使いのまま置いておく)
向いている使い方 おにぎり、小皿、ごみを包む、ひも代わり 大きめのお皿、体に新聞紙を巻く
長さ 50m巻きを選ぶ(20m巻きはすぐ足りなくなる) 普段の50m巻きを1本多くストック

長さは50m巻きを選んでください。クレラップは、どの幅にも20m巻きと50m巻きがあります(クレハの商品ページ)。20m巻きは、50m巻きの半分以下の長さです。

何本あればいい?家族の人数で計算する

ラップをいちばん多く使うのは、お皿に敷く場面です。1食ごとに1人1枚、1枚30cmで計算すると、1人1日0.9mになります。

お皿に敷く分のラップの長さ(1人1日3食・1枚30cmで計算)

人数 3日分 1週間分
1人 2.7m 6.3m
2人 5.4m 12.6m
3人 8.1m 18.9m
4人 10.8m 25.2m
5人 13.5m 31.5m

4人家族の1週間分でも約25mなので、50m巻きが1本あれば、残りの約25mをおにぎりやごみのにおい対策に回せます。4人までは50m巻き1本、5人以上なら2本が目安です。1週間という日数は、農林水産省がすすめる家庭備蓄(最低3日分〜1週間分)に合わせています。

防災バッグに入れるなら「防災クレラップ」がおすすめ

クレハの「防災クレラップ」は、持ち出し用の1本としておすすめです。クレハは、普段使いのNEWクレラップを災害のときに役立てるために生まれた商品だと紹介していて、箱にも災害時のための工夫があります。

クレハ 防災クレラップ ミニ50m (22cm×50m)

防災バッグに入れるラップのおすすめ

クレハ 防災クレラップ ミニ50m (22cm×50m)

防災バッグに入れやすい22cm幅・50m巻きのクレラップです。箱には平刃と金属刃が付いていて、ラップだけでなくひもを切るのにも使えます。箱に書いてある使い方は、NPO法人日本防災環境の監修です。耐熱温度は140℃、耐冷温度は-60℃(メーカーの商品説明)。

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普段のラップでも代わりにはなりますが、防災クレラップは箱を見れば使い方が分かるので、家族のだれが開けても迷いません。50m巻きなので、前の章の計算どおり、4人家族の1週間分を1本でまかなえます。

置き場所と交換の時期

ラップは食べ物ではないので、ずっと使えると思われがちです。クレハによると、ラップに使用期限はありませんが、長く置いたり、置き場所の温度や湿気によっては、黄色く変わったり、酸っぱいにおいがしたり、べたついて引き出しにくくなったりします(食品や体への影響はない、としています)。

クレハがすすめる保管と交換

  • 1年に1度は新しい物と交換する:防災用に備蓄しているラップについて、クレハがすすめている目安
  • 温度変化や湿気の少ない場所に置く:シンクの下や床下収納は、未開封でもカビの原因になる
  • においの強い物のそばに置かない:石鹸・洗剤・芳香剤の近くでは、ラップににおいが移ることがある

石鹸やウエットティッシュも、防災バッグに一緒に入れることが多いですよね。ラップは洗剤や芳香剤と同じ袋に入れず、別の小袋に分けておくと、においが移りません。交換したラップは台所で普段使いに回せば、むだになりません。入れ物の分け方は防災備蓄は何に入れる?置き場所に合わせた入れ物の選び方にまとめました。

においを閉じ込めたいなら、材質も見る

ごみやおむつのにおいを抑えたいなら、ラップの材質も選ぶポイントになります。旭化成によると、ポリ塩化ビニリデン製のサランラップは、ポリエチレン製のラップと比べて、ニオイを通しにくい力が約80倍あります(旭化成調べ)。箱の「原材料名」に書いてあるので、家に置く普段用のラップを選ぶときに見てみてください。

トイレのごみのにおい対策は、ラップより、携帯トイレ用の袋のほうが向いています。携帯トイレの数は簡易トイレは何回分いる?家族の人数と日数で計算する早見表で計算できます。

こんな方には向かないかもしれません

前提が合わない場合

  • ポリ袋に食材を入れて湯せんで調理したい人。ラップではなく、湯せんに使える耐熱のポリ袋を選んでください
  • 家族が5人以上で、防災バッグを1つにまとめている人。50m巻きを2本にするか、30cm幅の普段用を1本足してください

よくある質問

Q. 普段使っているラップを防災用にしてもいいですか

大丈夫です。普段のラップを1本多く買い置きして、古い物から使っていけば、いつも新しいラップが手元に残ります。持ち出し用の1本だけは、使い方が書いてある防災クレラップにしておくと、家族のだれでも迷わず使えます。

Q. ラップに使用期限はありますか

クレハは使用期限を設けていません。ただし、保管の期間や場所によって、黄ばみ・酸っぱいにおい・べたつきが出ることがあるので、防災用は1年に1度は新しい物と交換するよう、すすめています。

Q. 22cm幅でお皿は包めますか

取り皿くらいの大きさなら、22cm幅を敷くか巻くかで使えます。大きなお皿を使うことが多い家は、台所に30cm幅の普段用も置いておくと安心です。

Q. 防災バッグのどこに入れればいいですか

石鹸・洗剤・芳香剤とは別の小袋に入れてください。クレハは、においの強い物のそばに置くと、ラップににおいが移ることがあるとしています。

まとめ

この記事の要点

  • 防災バッグには22cm幅・50m巻きの防災クレラップを1本。家には普段のラップを1本多くストック
  • お皿に敷く分は1人1日約0.9m。4人家族の1週間で約25mなので、4人までは50m巻き1本、5人以上は2本
  • ラップに使用期限はないが、防災用は1年に1度交換(クレハ)
  • シンクの下・床下収納・洗剤や芳香剤のそばを避けて保管する

今日のうちに、台所のラップの箱を見て、幅と長さを確かめてみてください。防災バッグに50m巻きの防災クレラップを1本入れておけば、水が止まった日でも、お皿を洗わずに家族みんなが食事をとれます。

この記事で確認した一次情報

出典(名称のみ)

  • クレハ「防災クレラップ」(クレライフ)……災害時の使い方(NPO法人日本防災環境 監修)、けがの応急手当ての注意書き
  • クレハ よくあるご質問「NEWクレラップに使用期限はありますか」「防災用品としてNEWクレラップを備蓄しています。何年ぐらいで交換したほうがよいですか?」
  • クレハ「NEWクレラップ 取り扱い上のお願い」……保管場所(温度変化・湿気、シンク下・床下収納、においの強い物)
  • クレハ「NEWクレラップ」商品ページ……幅と長さのラインナップ(30cm・22cm・15cm、各50m・20m)
  • 防災クレラップ ミニの商品説明(販売店に掲載のメーカー説明)……22cm×50m、平刃と金属刃、耐熱140℃・耐冷-60℃
  • 旭化成ホームプロダクツ「サランラップ」商品紹介……ポリ塩化ビニリデン製、ポリエチレン製ラップとの比較(ニオイを通さない力 約80倍・当社調べ)
  • 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」……家庭備蓄は最低3日分〜1週間分

このサイトを書いている人

防災備蓄おじさん/防災備蓄ナビ

2011年の東日本大震災で両親が被災し、1週間を車の中で過ごしました。当時、実家には備蓄が何もありませんでした。それをきっかけに、東京の自宅と実家で同じものを備蓄し、気づいたことを共有してきました。その過程で分かったことをまとめています。

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